2011/10/26
2011年9月5日 第79回社会保障審議会介護給付費分科会より
「介護支援専門員の資質向上と今後のあり方に関する基礎調査」について
*なお、抜粋や文字強調箇所については引用者のバイアスが入る恐れがありますので、関心のある方は議事録原文をご確認ください(議事録も当日の発言そのものではないと言われていますが)。
○池田委員
個人的に言えば、ケアマネジャーの今置かれた存在というのはリセットも含めて極めて深刻な状況にあると私はとらえております。そういう中でケアマネジャーそのものが9割の人が回答してこないというのは恐らく危機感が全くないことだと思うんですね。そういった意味でどうしてなんだろうかということを教えていただきたい。
*はい、池田委員の個人的なご意見だろうと私はとらえています。
もし、国が公式にそういう見解を示したなら、私も正式にメール等で意見を送るつもりです。
○川又推進課長
先ほども申し上げましたが、調査票を配布したのが3月22日から31日という、そういう時期であったというのが大きかったかなと思います。あと若干、回答用紙ごらんになっていただくとわかりますが、かなり細かく調査をしているということでございます。あと、事業所の回収率としては18.6ございます。支援専門員とか個別ケースが少なくなっているのは、各事業所3つ出してくれといったところが2つしか出てこないとか、1つしか出てこないとかというところがあったので、率としては落ちていますけれども、事業所としては18.6%の回収をして、1,864の事業所、ケアマネジャー3,284名、個別ケース8,425件の利用者の個別プランを収集しておりますので、何とかこのデータでわかる部分は分析をしていきたいと思っております。
○大森分科会長
これは一応民間の方にお願いして調査するので、そのときに、これは厚労省振興課が事務局でやっているもので、御協力いただきたいというような、何か添え書きみたいのをするんでしょう、普通は。
○川又振興課長
私からのお願いと、それからケアマネ協会も協力してということで、木村会長さんのお名前での提案等を入れさせていただきました。
*ああ、木村氏の名前を入れたのが悪かったんでしょう、きっと。
○大島分科会長代理 出てきたデータを解析するというような話と質をどこまでアンケート調査として担保するかという話は、池田委員が言ったようにある一定以上の回収率がないと意味がないと言われたときに、こういった研究では当たり前にわかっているわけです。そうすると、回収率を高めるために一体どういう努力をするのかというのは当たり前の話としてやらなければいけないことなんですが。
○川又振興課長
アンケート送付されたところに催促等々も行いましたが、いかんせん時期が3月22日から31日というところで、かなりいろんなところで影響があったところは大きかったのかなという気がしております。被災地は外しておりますけれども、被災地以外でもかなり停電でありますとか、あと被災地への応援とか、いろんな形で影響があったというふうに聞いております。
○武久委員
医療系のケアマネと福祉系のケアマネで明らかにケアプランでいうと、事実として差が出ているのに、こういうアンケートをとるとほとんど差がないと。どう見てもおかしなことであって、これは日本介護支援専門員協会に責任持たせるというのはちょっと酷ではないかと思うんですけれども、介護支援専門員の専門性や独自性をもう少し確立してあげるような方向性がないと、介護保険制度自身がケアマネジャーというのはキーパーソンなんですね。だけど、これで家族の言いなりだと、こうなってくると、介護保険は家族の言いなり保険ですか。こうなってくると、非常にこの会でも、この話をしていく上で問題が大きいと思うんですね。
*ケアマネが医療系と福祉系とで「事実として差が出ている」というエビデンスはありますか?
不十分な回収率であろうと、こういう結果が出た以上、それを覆すだけの根拠を示していただかないと、池田委員同様の感情的な発言としか読めません。
○三上委員
医療系の基礎資格については非常に幅広く書かれているんですが、介護のほうは介護福祉士だけ切り出してあるんですけど、ここは看護職という部分だけを切り出していただいて、看護職と介護職という形の比較をしていただくと、先ほど武久先生言われたように、全く差がないのか、本当に差があるのかということだけ、よろしくお願いします。
*こういうご意見は理解できます。
(要するに、調査方法にまずい点が多いんですよね。)
*ちなみに、私は介護保険の初期から最近に至るまで、生活保護ケースワーカー、要介護者の家族、実地指導や監査の担当職員という異なった立場でさまざまなケアプランを見てきましたが、少なくとも医療系と福祉系での差というようなものは記憶にありません。
(「お前の見方が悪い」と言われてしまえば、それまでなのですが。)