要支援問題の議事録つまみ食い

2013年12月20日 第54回社会保障審議会介護保険部会 議事録より
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000035120.html


○勝田委員
・・・今回の介護保険法の改正については、当事者団体としては、認知症ケアの立場からも賛成することはできません。何よりも要支援1、2の通所介護、訪問介護を介護給付から地域支援事業へ移行することです。まず、認知症ケアは地域支援事業に移すことは適切ではありません。認知症が重度化し、費用が増大します。

 次に、受け皿についてです。中央社保協が11月から12月に行った緊急調査では、全国515の保険者が回答していますが、その中で162の保険者、31.4%になりますが、不可能としました。理由は、国が想定している団体がない。財政やマンパワー不足がある。事務負担の増加により対応できないとしています。また、9月から11月に行われた民医連調査によると、767事例のうち、もしサービスが移行した場合、介護度が上がる60.8%、生活全般について家事にさまざまな支障が出る63.4%、状態・病態が悪化する、コミュニケーションの機会が減る62.3%となっています。

 また、移行に伴う給付抑制でできる費用は、年間1,450億円と言われています。一方、復興特別法人税は13年度末に前倒し廃止が決まりました。税額8,000億円は、一般財源から手当てされるそうです。これは、税金の使い方が問題なのではないでしょうか。ますますふえる認知症の人、多くの介護中の家族、介護を担う人々、市町村など多くの人々に不安が広がっています。在宅介護の中で、どうしても避けられない認知症の人の徘回による事故が目立っています。きょうもこちらに添付していますが、JR事故のように、その責任が家族に押しつけられようとしています。もし移行されれば、このような事故も多発するのではないかと懸念しています。

 認知症があっても安心して暮らせる社会こそ、誰もが安心して暮らせる社会です。その立場から、今回出された意見案には反対します。


○桝田委員
・・・例えば、特別養護老人ホームで機能訓練指導員さん、理学療法士さんを採用して加算を取る。その場合には、常勤専従という枠が入っています。ですから、ほかの職務をしてはだめですよということになりますので、特別養護老人ホームだけじゃなくて、介護保険事業者共通だと思うのです。その事業所が地域の中で、例えば介護予防をしようと。それは、皆さんに来ていただいて、専門職の方が予防教室を開いていく。でも、厳密に言いますと、常勤専従の要件から言うと違うことを職務としてしまうことが起こってまいります。そこで、それは加算請求の違反行為になりますよという指摘をされると、したくてもできないことが起こってまいります。

 地域支援、地域づくりを行っていく上で、専門職のかかわりというものは非常に重要でございます。その職務の中でその地域に活動できるような、介護保険法上もそういうものに対しては、職務の一環としてみなすという形をつくっていただいて、市町村が地域支援事業をやるよ、ボランティアがやるよというのではなくて、介護保険の事業者、あらゆる団体全てがそれにかかわれるような形をつくっていかないと、地域によってはすごく差が出てくると言われています。その差をつくらないためにも、そういう専門職みずからが頑張っていく部分で足かせとならないような後押しをお願いしたいと思います。


○平川委員
・・・新しい総合支援事業については、2号保険料が財源とされているにもかかわらず、2号の被保険者の権利性が明確ではありません。1号にとっても個人給付でなくなるということで、それによってさまざまな問題が生じることについては、これまでも指摘させていただいていることであります。地方自治体の財源によっては、地域格差が大きくなるということや、運営基準や人員基準を柔軟に設定できることによって、利用者にとってサービスの供給や質が低下する懸念があるということ。それによって、さらに介護職員の処遇低下につながっていくという懸念については、残念ながら完全に払拭できていない状況であります。

 「そうならないように」ということで記載されておりますけれども、指摘している懸念が、制度の仕組みとして担保されていないということについては、再度指摘させていただきたいと考えているところでございます。


○井上委員
・・・しかし一方、予防給付のところでかなりいろいろな方が不安である、地域に移すのは不安である、ガイドラインが必要である、桝田委員からも専門職を置くべきである、という意見が出ました。これは、全くそうだと思うのです。と申しますのは、予防が地域のボランティアなりでやれるとすれば、専門職って一体何なのでしょうか。先ほども結城委員からも出ましたが、専門職を一生懸命鍛えて、つくり上げています。意見書では地域で重点的に予防をやろうと、予防は非常に重要であるという文言が出てきますけれども、そこに専門職をきちんと配置しないというのは、全くおかしいと思います。

 勝田委員のほうからも予防ほど認知症の者にとっては大事である、とあります。これは、認知症だけではないと思うのです。一般の人だって重度化しないためには、専門職がきちんと予防しなければいけない。専門職がやって、初めて重度化を防ぎ将来の持続可能な介護保険につながるという意識を持っておりますが、意見書は予防に対する専門性への意識が非常に薄いと思います。その意味で、この意見書はその辺のところを私は危惧しております。


○内田委員
・・・今、井上委員からも出ましたけれども、'''介護予防というのは一番専門性を求められますし、それから相当頭脳を使わないと介護する側もできないことですのに、ボランティアという無資格の方たちだけで実際に支えていくのかということになると、それは大変不安です。}}}研修をきちんとしていただくこととともに、専門職をつけていただく、専門職の目があるということをしていただきたいと思います。

 それで、これらの事業につきましては検証が必要だと思うのですが、出てくるのは、うまくいっていますというお話だけで、うまくいかないところの話はなかったりするので、その辺はきちんと調査なさって、ぜひとも報告していただきたいなと思います。


○勝田委員
・・・最近、現場では要介護から要支援へ2段階も3段階も下がるということが頻繁に起きています。認知症で自立度2以上が要介護1になると決められているにもかかわらず、現場では要支援になっているという現実がたくさん見受けられます。また、要介護3以上の特養入所と、論議された途端にですが、現場では既に要介護4以上でないとだめとか、要介護5以上でないと入所できない。自制というのでしょうか、そういうものが既に働いていると聞いています。

 そして、皆さんもたくさん意見をいただきましたが、ますますふえる認知症を本当に初期でとめる、初期で重度化させないということです。この要支援1、2を地域支援事業に任せていいのかどうか。財務省の試算では、これがうまくいけば、要介護1、2までも地域支援事業にと、既に五、六年前に試案が出されています。そういうことも含めて、私たちは介護の社会化を願って、ずっと発言してきましたが、そのことも念頭に置きながら、ぜひ私たち当事者の思いを酌んでいただけるよう、最後にお願いします。

********************


ひさびさ、要支援の切り離し問題(今のところは訪問介護と通所介護だけということになっていますが)についての審議会議事録です。

例によって、引用者の趣味により一部だけ抜き出し、恣意的に文字強調しています(笑)

それはそれとして、はっきり「反対」と述べている勝田委員はもちろん、
他の委員からもけっこう危惧の声が出されていた、というのはよくわかります。

「予防給付の見直し全般については、概ね意見の一致を見た。」
などと恥ずかしげもなく書いている人はいるようですが・・・・・・
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兼務の主任ケアマネと特定事業所加算

またまた、ネット上某所の話題に取材。

居宅介護支援事業で特定事業所加算を算定するためには、主任ケアマネの配置が不可欠ですが、
その主任ケアマネが(訪問介護の)サービス提供責任者との兼務の場合はいかがでしょうか?

<H24告示96>

五十八 居宅介護支援費における特定事業所加算の基準
イ 特定事業所加算(I)
 次に掲げる基準のいずれにも適合すること。
(1)専ら指定居宅介護支援(法第四十六条第一項に規定する指定居宅介護支援をいう。)の提供に当たる常勤の主任介護支援専門員を配置していること。
(2)以降略

ロ 特定事業所加算(II)
 次に掲げる基準のいずれにも適合すること。
(1)イ(1)、(3)、(4)、(6)、(7)、(9)及び(10)の基準に適合すること。
(2)専ら指定居宅介護支援の提供に当たる常勤の介護支援専門員を二名以上配置していること。

<H12老企36>

11 特定事業所加算について
(2)基本的取扱方針
 この特定事業所加算制度の対象となる事業所については、
・公正中立性を確保し、サービス提供主体からも実質的に独立した事業所であること
常勤かつ専従の主任介護支援専門員及び介護支援専門員が配置され、どのような支援困難ケースでも適切に処理できる体制が整備されている、いわばモデル的な居宅介護支援事業所であること
が必要となるものである。
 本制度については、こうした基本的な取扱方針を十分に踏まえ、中重度者や支援困難ケースを中心とした質の高いケアマネジメントを行うという特定事業所の趣旨に合致した適切な運用を図られるよう留意されたい。

(3)厚生労働大臣の定める基準の具体的運用方針
 九十六号告示第五十八号に規定する各要件の取扱については、次に定めるところによること。
 [1] (1)関係
  常勤かつ専従の主任介護支援専門員については、当該指定居宅介護支援事業所の業務に支障がない場合は、同一敷地内にある他の事業所の職務を兼務しても差し支えないものとする。

絶対に兼務不可、というわけではありません。
ですが、サービス提供責任者との兼務というのはいかがでしょうか?

こういうときのための自分の記事より引用です(笑)
http://blogs.yahoo.co.jp/jukeizukoubou/32695072.html

訪問介護のサービス提供責任者は、原則は常勤専従。
ただ、平成21年改正時から、非常勤であっても常勤換算職員で対応することが、状況によっては可能となりました。

ただし、常勤職員が勤務すべき時間(最低、週32時間)の2分の1以上を、その訪問介護事業所で勤務する必要があります。
(だから、最低16時間は必要。週40時間職場なら20時間必要。)

ということは、非常勤サービス提供責任者であったとしても、ケアマネとして勤務できるのは、最大週24時間まで。

平成21年4月改定関係Q&A(Vol.2)

(問11)非常勤のサービス提供責任者が、指定訪問介護事業所において勤務する時間以外に、他の事業所で勤務することは差し支えないか。
(答)
 差し支えない。
 例えば、所定労働時間が40時間と定められている指定訪問介護事業所において、30時間勤務することとされている非常勤の訪問介護員等を、(常勤換算0.75の)サービス提供責任者とする場合、当該30時間については、指定訪問介護事業所の職務に専ら従事する必要があるため、他の事業の職務に従事することはできないが、それ以外の時間について、他の事業(介護保険法における事業に限らない。)の職務に従事することは可能である。

つまり、週40時間職場なら最低20時間は訪問介護事業所の専従。
(訪問介護事業所が週32時間職場であっても16時間は拘束。)

主任ケアマネとして他のケアマネ等にスーパーバイズできるのは、おそらく週20時間、
(両事業所の常勤勤務時間が異なるなど)特別の場合でも週24時間に過ぎません。

これでは、
「常勤かつ専従の主任介護支援専門員については、当該指定居宅介護支援事業所の業務に支障がない場合は、同一敷地内にある他の事業所の職務を兼務しても差し支えないものとする」
に該当するとはいえません。

回答:特定事業所加算(IもIIも)は算定できない。


そもそも、
・特定事業所加算で常勤かつ専従の主任介護支援専門員の配置が義務づけられている意味
・サービス提供責任者が(非常勤でもその切り分けられた勤務時間中は)専従とされている意味
を理解していないと、うっかりしてしまう人がいるのかもしれませんが。


蛇足ですが、主任ケアマネの勤務時間を訪問介護と居宅介護支援に切り分けて配置するのは、
加算のことは別にしても、もったいない気がします。

もちろん、他のスタッフの資格や能力がわからないので、一概にはいえないところでしょうが。

永井一郎さん

人類が増え過ぎた人口を宇宙に移民させるようになって、既に半世紀が過ぎていた。

地球の周りの巨大な人工都市は人類の第二の故郷となり、
人々はそこで子を産み、育て、そして死んでいった。

宇宙世紀0079、地球から最も遠い宇宙都市サイド3はジオン公国を名乗り、
地球連邦政府に独立戦争を挑んできた。

この1ヶ月余りの戦いでジオン公国と連邦軍は総人口の半分を死に至らしめた。

人々は自らの行為に恐怖した。


声優の永井一郎さん急死 82歳…もう聞けない波平の「バカモン」
(スポニチアネックス 1月27日(月)19時2分配信)

 人気アニメ「サザエさん」の磯野波平の声で知られた声優の永井一郎(ながい・いちろう)さんが、広島市のホテルで急死したことが27日に分かった。82歳。大阪府出身。

 広島中央署によれば永井さんは26日午後、広島市の放送局でナレーションの仕事をした後、市内のホテルに宿泊。27日昼に浴室で倒れているのをホテルの従業員に発見され、病院で死亡が確認された。亡くなったのは27日未明とみられ、死因は虚血性心疾患という。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140127-00000109-spnannex-ent

京大文学部卒業後に演劇の道を志して上京。会社員生活を送る傍ら舞台俳優を目指して養成所に通い、卒業後は「劇団三期会」結成に参加した。その後、海外のドラマ、映画の吹き替えで声優としての仕事を開始。1969年の放送開始から現在までフジテレビ系アニメ「サザエさん」で磯野波平役を務めたほか、「ゲゲゲの鬼太郎」の子泣き爺、「宇宙戦艦ヤマト」の佐渡酒造、「YAWARA!」の猪熊滋悟郎、「機動戦士ガンダム」のナレーションなど、低く温かみのある声で数々のアニメで印象的な役柄を演じた。洋画の吹き替えは「スター・ウォーズ」のヨーダ、「ハリー・ポッター」シリーズのアルバス・ダンブルドア校長など。

とのことですが、やはり冒頭に紹介したガンダムのナレーションが印象に残っています。

そのほか、ジオンの公王であるデギン・ソド・ザビなど、多くの声を演じ、
「永井はスパイだ。敵にも味方にも出ている」とかいう笑い話がありました。

ご冥福をお祈りいたします。

「通報は許さん」は通用するか(2)

公益通報者保護法の続きです。


(解雇の無効)
第三条 公益通報者が次の各号に掲げる場合においてそれぞれ当該各号に定める公益通報をしたことを理由として前条第一項第一号に掲げる事業者が行った解雇は、無効とする。
 一 通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしていると思料する場合 当該労務提供先等に対する公益通報
 二 通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしていると信ずるに足りる相当の理由がある場合 当該通報対象事実について処分又は勧告等をする権限を有する行政機関に対する公益通報
 三 通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしていると信ずるに足りる相当の理由があり、かつ、次のいずれかに該当する場合 その者に対し当該通報対象事実を通報することがその発生又はこれによる被害の拡大を防止するために必要であると認められる者に対する公益通報
  イ 前二号に定める公益通報をすれば解雇その他不利益な取扱いを受けると信ずるに足りる相当の理由がある場合
  ロ 第一号に定める公益通報をすれば当該通報対象事実に係る証拠が隠滅され、偽造され、又は変造されるおそれがあると信ずるに足りる相当の理由がある場合
  ハ 労務提供先から前二号に定める公益通報をしないことを正当な理由がなくて要求された場合
  ニ 書面(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録を含む。第九条において同じ。)により第一号に定める公益通報をした日から二十日を経過しても、当該通報対象事実について、当該労務提供先等から調査を行う旨の通知がない場合又は当該労務提供先等が正当な理由がなくて調査を行わない場合
  ホ 個人の生命又は身体に危害が発生し、又は発生する急迫した危険があると信ずるに足りる相当の理由がある場合

(不利益取扱いの禁止)
第五条 第三条に規定するもののほか、第二条第一項第一号に掲げる事業者は、その使用し、又は使用していた公益通報者が第三条各号に定める公益通報をしたことを理由として、当該公益通報者に対して、降格、減給その他不利益な取扱いをしてはならない。
2 前条に規定するもののほか、第二条第一項第二号に掲げる事業者は、その指揮命令の下に労働する派遣労働者である公益通報者が第三条各号に定める公益通報をしたことを理由として、当該公益通報者に対して、当該公益通報者に係る労働者派遣をする事業者に派遣労働者の交代を求めることその他不利益な取扱いをしてはならない。

*******************


通報先は、
1 従業者を雇用している組織(問題が生じたか、まさに生じようとしていると思料する場合)
2 処分や勧告を行う権限のある行政機関(信じるに足りる相当の理由がある場合)
3 その他(2に加え、さらに条件あり)
に分けられ、1~3の後に行くほど条件が厳しくなっています。

1は組織内ですから当然として、
2も守秘義務があり、かつ調査権限があるので、通報内容が事実でない場合には公表されることはありません。
なので、一般(3)よりは条件が緩くなっています。
3には報道機関なども含まれます。

第3条では、公益通報を行ったことを理由に解雇しても無効であること、
(条文は省略してますが、第4条では派遣の場合について定めています)
第5条で、その他の不利益的取扱いの禁止が規定されています。

では、
「通報したら、生じた損害賠償を請求する」
というのはどうでしょうか?

「公益通報者保護法の逐条解説」によると、
http://www.caa.go.jp/seikatsu/koueki/gaiyo/tikujo.html

(1)本法における公益通報の対象は、犯罪行為や法令違反行為という反社会的な行為であるため、通常、本法に定める要件を満たす公益通報をしたことによって刑事責任や民事責任を問われることはないと考えられる。

(2)しかしながら、例えば、
 [1] 通報に当たって、第三者の個人情報を漏らすなど、他人の正当な利益を害した場合
 [2] 通報に際して、窃盗罪など他の犯罪行為を犯した場合
 [3] 不正の目的で通報を行った場合
などには、通報者に刑事上・民事上の責任が発生することが考えられる。本制度においてこのような責任を一律に免責することは適当でないとの判断から、本法では民事免責や刑事免責に関する規定は設けられていないところである。

とあります。

ですから、通常、介護保険担当課や障害福祉担当課に法令違反の状況を通報したとしても、
通報した従業者を裁判で訴える、ということは無理、
ということになるかと思います。

まあ、そんな愚かな経営者がそうそう存在するとは思えないのですが。

「通報は許さん」は通用するか(1)

公益通報制度については、なかなか機会がなくて書いてきませんでしたが、ちょっと触れてみようかと思います。

たとえば事業所の経営者が
「県や市に通報するのは許さない」
と従業者に圧力をかけた場合。

消費者庁の一角に「公益通報者保護制度ウェブサイト」というものがあります。
http://www.caa.go.jp/seikatsu/koueki/index.html

今回は、そこを参考にして、公益通報者保護法を見ていきます。


(定義)
第二条 この法律において「公益通報」とは、労働者・・・が、不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的でなく、その労務提供先・・・又は当該労務提供先の事業に従事する場合におけるその役員、従業員、代理人その他の者について通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしている旨を、当該労務提供先若しくは当該労務提供先があらかじめ定めた者(以下「労務提供先等」という。)、当該通報対象事実について処分(命令、取消しその他公権力の行使に当たる行為をいう。以下同じ。)若しくは勧告等(勧告その他処分に当たらない行為をいう。以下同じ。)をする権限を有する行政機関又はその者に対し当該通報対象事実を通報することがその発生若しくはこれによる被害の拡大を防止するために必要であると認められる者(当該通報対象事実により被害を受け又は受けるおそれがある者を含み、当該労務提供先の競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがある者を除く。次条第三号において同じ。)に通報することをいう。
 一 当該労働者を自ら使用する事業者(次号に掲げる事業者を除く。)
 二 当該労働者が派遣労働者・・・である場合において、当該派遣労働者に係る労働者派遣・・・の役務の提供を受ける事業者
 三 前二号に掲げる事業者が他の事業者との請負契約その他の契約に基づいて事業を行う場合において、当該労働者が当該事業に従事するときにおける当該他の事業者

2 この法律において「公益通報者」とは、公益通報をした労働者をいう。

3 この法律において「通報対象事実」とは、次のいずれかの事実をいう。
 一 個人の生命又は身体の保護、消費者の利益の擁護、環境の保全、公正な競争の確保その他の国民の生命、身体、財産その他の利益の保護にかかわる法律として別表に掲げるもの(これらの法律に基づく命令を含む。次号において同じ。)に規定する罪の犯罪行為の事実
 二 別表に掲げる法律の規定に基づく処分に違反することが前号に掲げる事実となる場合における当該処分の理由とされている事実(当該処分の理由とされている事実が同表に掲げる法律の規定に基づく他の処分に違反し、又は勧告等に従わない事実である場合における当該他の処分又は勧告等の理由とされている事実を含む。)

4 この法律において「行政機関」とは、次に掲げる機関をいう。
 一 内閣府、宮内庁、内閣府設置法・・・第四十九条第一項若しくは第二項に規定する機関、国家行政組織法・・・第三条第二項に規定する機関、法律の規定に基づき内閣の所轄の下に置かれる機関若しくはこれらに置かれる機関又はこれらの機関の職員であって法律上独立に権限を行使することを認められた職員
 二 地方公共団体の機関(議会を除く。)


いくらか省略してみても長いです(苦笑)

通報対象となる法律は、別表のほか政令で定めてあって、非常に多いです。
(平成26年1月7日現在で439。)

少し例を挙げれば、対人支援サービス等の関係法では、
 ○介護保険法、○老人福祉法、○児童福祉法、○障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法、旧障害者自立支援法) 等

資格関係では、
 ○医師法、○歯科医師法、○栄養士法、○保健師助産師看護師法、○薬剤師法、○理学療法士及び作業療法士法、○社会福祉士及び介護福祉士法 等

団体・組織等を規定する法律では、
 ○社会福祉法、○公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律、○一般社団法人及び一般財団法人に関する法律、○会社法 等

その他、従業者を雇用して事業を行うための一般的な法律としては、
 ○労働基準法、○労働安全衛生法、○最低賃金法、○育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律、○個人情報の保護に関する法律、○消防法、○道路運送法、○道路運送車両法、○道路交通法 等

といった感じです。

通報先の行政機関としては、一般の地方公共団体も、もちろん含まれています。


(続きます。)

勝手に転載

介護業界の「酔虎伝」?

18日から19日にかけて、豊川で新年会がありました。介護業界「野」のネットワークでは取りまとめ役の一人である、桂(けい)さん(男性。過去、浜松でも仕事をされていました)のコーディネートで、気の置けない人たちがお酒と食卓を囲んでのひととき。私はこの中の数人の方とは以前から知り合いでしたが、東西から20人近くが集まった中に入ったのは初めてです。

私が驚いたのはそのネットワークの広さ。東は福島県、西は福岡県。その間では茨城県、千葉県、埼玉県、神奈川県、長野県、愛知県、静岡県。かつて、「独立・中立型介護支援専門員」の集まりでは、さらに多くの都道府県から同志が集まったことはありましたが、それとは異なる形で、このようなオフ会がときどき持たれていることには、素直に感激しました。

また、集まった人たちも、兼任CMさん(男性)、じむちょさん(男性)、きたさん(女性)、しゅうさん(女性)、成(しげ)さん(男性)、さらに「熊さん(女性)」「施(せ)さん(男性)」と呼ばれる強大な豪傑まで集合し、それぞれHNで呼び合う光景は、さながら水滸伝の豪傑がそろったかのような雰囲気も・・・。まさに梁山泊の豪傑たちが外号(あだ名・通称)で呼び合ったのと同じ情景で、壮観でした。

そのとき、川崎でもアローチャートの実践研究会の人たちを中心に、新年会が開かれていました。そこで私は、豊川の会場から川崎のメンバーの一人に携帯で電話して、東西で交歓し合う場面まで実現。

水滸伝ならぬ「酔虎伝」だったかも知れません。それでも明日の活力のためには、こういうん場が必要なことは間違いありません。バーンアウトしないためにも、良き仲間とめぐり逢い、思いを分かち合っていくことの大切さを、身にしみて感じた二日間でした。

2014年1月23日 (木)


以上、如庵さんのブログより、勝手に転載。
http://gioan-awk.cocolog-nifty.com/blog/2014/01/post-2cbb.html

保護者不在時のヘルパー利用

またまた某所の話題にヒントを得て。


Q:保護者不在時は児童のヘルパー利用はできないのですか。

A:国レベルでそういう規定はありません。

ずっと以前、支援費制度時代に私が作った非公式Q&Aのひとつです。

「保護者が不在で障害を持ったお子さんが一人で自宅にいるときには、ヘルパーは利用できない」
という、不思議な見解の自治体が、このころには存在しました。

もちろん、そういう法令はありません。
(当該自治体の条例等にも、たぶん規定されていなかったでしょう。)

障害者自立支援法が施行され、それが障害者総合支援法に変わっても、基本的な考え方は同じです。


介護保険のことを考えてみましょう。

たとえば成年後見人が選任されている認知症の要介護者がいて、
彼または彼女が自宅に一人でいるときは、訪問介護は利用できないのでしょうか?

そんなことはないですよね?

「意思・判断能力に何らかのハンディキャップがあったとして、そのために何らかの法律上の制約がある個人のみが自宅にいる場合には、ヘルパーがサービス提供してはいけない(あるいは報酬を算定できない)」
というようなルールはありません。

介護保険の訪問介護であれ、障害福祉サービスの居宅介護などであれ、同じことです。

「国民の皆様の声」と年金など

厚生労働省に寄せられた「国民の皆様の声」の集計報告(平成26年1月17日)より
(本省受付分:平成25年12月1日から平成25年12月31日受付分)
(地方受付分:平成25年11月26日から平成25年12月25日受付分)
http://www.mhlw.go.jp/houdou_kouhou/sanka/koe_boshu/dl/140117a.pdf


(主な国民の皆様の声)
 私は老齢年金を受給するための納付要件を満たしていないので、年金を受けられません。しかしながら、年金給付の財源には税金も投入されており、無年金者が納めた税金の一部も年金給付に使われているはずです。それならば、無年金者にも納めた税金に応じて年金がもらえるようにしてください。
(対応)
 現行制度の趣旨について詳しく説明をしたうえで、貴重なご意見として承り、厚生労働省へ伝える旨説明しました。


(主な国民の皆様の声)
 障害年金の長期納付要件である3分の2要件の撤廃をお願いしたいです。次に障害年金について義務教育の授業に取り入れるなど周知徹底図ってもらいたいです。
 私はうつ病になり数年経つまで障害年金の事は知りませんでした。年金の事は年を取ったら受給できる制度という認識しか持っておらず、当時収入があまりない上に、そのほとんどが病院代へと消えていっていたので保険料を支払う余裕が無く、未納となっていました。一応、免除申請はしたものの同居している家族に収入があり却下されてしまいましたが、年を取ってからは生活保護暮らしで良いやと考え、気にもしていませんでした。しかしそれから数年後、障害年金の存在を知りました。しかし3分の2要件に引っかかってしまうため障害年金を受給する事はできませんでした。前もって障害年金の事を知っていれば少々無理をしてでも何とかして保険料は支払ったのにと思っています。
(対応)
(障害年金の保険料納付要件について)
 我が国の年金制度は、「負担に応じて給付を行う」という社会保険の原則に立っていますが、障害が生じた場合においては、できる限り年金を支給するという考え方のもと、保険料未納期間がそれまでの被保険者期間の3分の1を超えない場合であれば、障害基礎年金が支給されることとなっています。また、長期の未納期間があるなど未納期間が3分の1を超えていた場合でも、この特例として、直近一年間に未納期間がなければ、障害基礎年金が支給されることとなっています。
 しかしながら、被保険者期間の3分の1を超えて長期の未納期間があり、なおかつ、過去1年間にも未納期間がある方にまで障害基礎年金を支給する範囲を拡大することについては、きちんと保険料を納付していただいた方との公平性が確保できるかといった論点があるものと認識しています。
(障害年金制度の周知徹底について)
 年金制度は、高齢・障害等による稼得能力の喪失に対して、所得保障を行うため、保険料を出し合って支え合う社会保障の仕組みであり、その周知徹底を図ることは重要であると考えています。こうした中、厚生労働省では、社会保障の教育推進に関する検討会を実施し、公的年金の特徴や保険料を納める意味などを学習する高校生向けの教材を作成するなど、取組みを進めています。今後とも、国民の皆様に公的年金の意義や役割等についてご理解いただけるよう周知徹底に努めてまいります。

<引用者注>
 年金についての周知徹底は、ご意見のとおりだと思います。
 生活保護受給者に限らず、障害年金をもらえてたらなあ、という方々は、意外に多いです。
 年金保険料だけでなく、公租公課というものについて、あるいは(本来の)介護予防や生活習慣病の予防などについても、若い世代に伝えていくことが必要なのだろうと思います。


(主な国民の皆様の声)
 国民の方より、訪問看護ステーションの指導監督をする部署はどこかとの問い合わせあり。
(対応)
 都道府県あるいは政令指定都市等の介護保険担当部署であることを説明した。

<引用者注>
 間違いとは言いませんが・・・・・・
 介護保険法による都道府県等の指定が行われたら、健康保険法による厚労省(地方厚生局)の指定は「みなし指定」(辞退は可能)となりますが、指導監督権限が地方厚生局にもあるのは事実です。
 責任逃れしないように(笑)

震災援護資金の償還期限、3度目延長へ

阪神・淡路大震災災害援護資金 償還期限3度目延長へ 内閣府方針

(神戸新聞NEXT 2014/1/16 14:05)

 阪神・淡路大震災の被災者に国などが最大350万円を貸し付けた「災害援護資金」について、内閣府が各市から国への償還期限の延長を認める方針をほぼ固めたことが16日、分かった。今後、延長期間などについて協議を進め、正式決定するとみられる。当初の期限から3度目の延長。17日で震災から19年となるが、昨年3月末時点の未返済額は172億円に上る。最も早い市では今年3月から償還が始まる予定だったが、負担が大きく、兵庫県などが国に再々延長を要望していた。

 県によると、震災後の1995年10月末までに、5万6422人が計約1309億円を借りた。返済期限は10年以内だったが、被災後の生活再建が困難で滞納者が多く、国は2006年と11年、計8年の延長を認めた。

 未返済のうち、返済を続けている人は、昨年3月末時点で9494人。月々の平均返済額は7560円(12年度)で、1年間で計約8億円が返済された。少しずつだが返済が進んでいるため、今回の延長が決まったとみられる。

 一方で、借受人が破産状態か行方不明で保証人が死亡、または重度障害があるなどの「返済不可能」と、借受人が死亡するなどし、保証人と接触できないなどの「返済困難」を合わせた未返済額は約37億円(2千人)。現状では、各市が負担する可能性が高いという。

 国は東日本大震災に限り「返済期限から10年が過ぎても無資力状態にある人」まで返済免除の要件を拡大。県は阪神・淡路の「返済不可能」と「返済困難」などが「無資力状態」に当たるとみており、同じ対応をするよう国に要望している。(岡西篤志、山本哲志)

 【災害援護資金】災害弔慰金法に基づき、全半壊の世帯に150万~350万円を貸し付ける制度。原資は国が3分の2、残りを都道府県か政令市が負担し、市や町が貸し付けと返済の窓口となる。阪神・淡路大震災での利率は5年間は無利子、その後は年3%。市から県への償還期限は2度の延長を経て最短で2014年3月となった。借受人が返済できない場合は各市が債務をかぶる。借受人が死亡または重度障害を負い、かつ連帯保証人が死亡や重度障害、行方不明、破産の状態などの際は返済が免除され、自治体の償還も免除となる。
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201401/0006640939.shtml


ことの重要性(の割に世間には知られていませんが)で、全文引用させていただきました。
(文字強調は、引用者が行いました。)

昨年の1月17日に「未返済の災害援護金(阪神・淡路大震災)」という記事を書きました。
http://blogs.yahoo.co.jp/jukeizukoubou/31741084.html

「返済途中の人が昨年3月末時点で1万2210人おり、未返済額が約183億円に上ることが兵庫県のまとめで分かった。」
ということからは減っていますので、コツコツと努力して返済されている被災者の方々が少なくない、ということになります。

阪神・淡路大震災で被災された方々に、東日本大震災と同じような返済免除を行わない理由が、私には理解できません。


被災自治体から国への返還期限が延びたのは、せめてもの救いだとは思いますが。


それにしても、来年は、阪神・淡路大震災から20年。
その頃には、どんな記事を書くことになるのでしょうか。

成人の日クイズ

今日は「成人の日」ということで、成年・未成年についての(あまり出来が良くない)クイズを。


1 17歳の未婚の少女が妊娠し、18歳で出産しました。生まれた赤ちゃんの親権者は誰でしょうか?

2 赤ちゃんの父親も18歳の少年です。
 少女と結婚したかったのですが、自分の両親に反対されました。
 せめて赤ちゃんを自分の子として認知しようと思いますが、それも両親が反対しています。
 認知できますか?

3 少年は自分の両親を説得し、少女と結婚することについて同意を得ることができました。
 少女の母親は賛成していますが、父親は反対しています。二人は結婚できますか?

4 少年と少女は結婚しました。18歳同士ですが、赤ちゃんの親権者はどうなりますか?

5 二人の結婚後、かれらが20歳になるまで、次の行為は可能ですか?
(1)飲酒
(2)喫煙
(3)選挙


「成人の日」は、以前は1月15日でしたが、今は1月の第2月曜となっています。

成人式はこの日に開催されるところが多いのですが、その前日の日曜日や、正月、5月の連休、盆などの自治体もあります。
大学進学など故郷を一時的に離れている若者が多い地域や、冬場は豪雪で参加しにくい地域など、いろいろありますから。

参加対象者は、暦年(1月から12月まで)や、実年齢(成人式までに20歳到達)というのもありましたが、今は学年単位(成人式の日を含む4月から3月までに20歳に到達する人間)が多くなっているのではないでしょうか。

20歳前後に引っ越しすると、自治体間のルールの違いによって成人式の案内が来なかったり、2年連続で来たり、という現象もありましたが、今はどうでしょうねえ。

ちなみに、私自身は、成人式会場の故郷(住民票を置いている親元)から離れて、安アパートで二日酔いと戦っていたような記憶があります(苦笑)


さて、上のクイズは、たいてい民法に答えがあります。
(以下、特記のない条文は民法。)


1 赤ちゃんの母親である少女の両親が親権者となります。

(親権者)
第818条 成年に達しない子は、父母の親権に服する。
2 子が養子であるときは、養親の親権に服する。
3 親権は、父母の婚姻中は、父母が共同して行う。ただし、父母の一方が親権を行うことができないときは、他の一方が行う。

(子に代わる親権の行使)
第833条 親権を行う者は、その親権に服する子に代わって親権を行う。


2 未成年者でも、自分の子の認知は法定代理人(自分自身の親権者)の同意がなくても行うことができます。

(認知)
第779条 嫡出でない子は、その父又は母がこれを認知することができる。

(認知能力)
第780条 認知をするには、父又は母が未成年者又は成年被後見人であるときであっても、その法定代理人の同意を要しない。

なお、「あんたなんか父親ではない」といえるとしたら、赤ちゃんの母親などの関係者です。

(認知に対する反対の事実の主張)
第786条 子その他の利害関係人は、認知に対して反対の事実を主張することができる。


3 未成年者の結婚には父母の同意が必要ですが、両親ではなくどちらかの同意だけでも結婚は可能です。

(未成年者の婚姻についての父母の同意)
第737条 未成年の子が婚姻をするには、父母の同意を得なければならない。
2 父母の一方が同意しないときは、他の一方の同意だけで足りる。父母の一方が知れないとき、死亡したとき、又はその意思を表示することができないときも、同様とする。


4 親が同意して結婚したら、その時点で成年に達したと見なされます。だから、赤ちゃんの母親である少女が親権者となります。
 少年が自分の子として認知していたら、少年も親権者です。

(婚姻による成年擬制)
第753条 未成年者が婚姻をしたときは、これによって成年に達したものとみなす。


5 飲酒、喫煙は、民法ではなく他の法律で「20歳未満は不可」と規定しています。
 選挙も、公職選挙法で同様の定めがあるため、すべて不可。
 ただし、憲法改正手続き関連の国民投票法では、18歳以上に投票権というのを原則とし、附則で公職選挙法の改正までは暫定的に20歳以上としています。

 なお、選挙権や婚姻を含め、20歳以外の年齢で成年に達すると定めている国や地域は多数あります。

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